商品開発は、企業のモノづくりの最前線で活躍できるやりがいのある職種として多くの人に注目されています。
新しい価値を生み出し、市場に送り出す過程に直接関わることができるため、クリエイティブな仕事を求める方に人気があります。
一方で、商品開発と密接に関わる商品企画職についても、企画立案から市場投入までの戦略的な役割として注目が集まっています。
ただ、実際に商品開発職への転職を検討する際、気になるのは「実際の年収はどれくらいなのか」「業界によって差はあるのか」「どうすれば年収アップできるのか」といった現実的な待遇面でしょう。
商品開発職は業界や企業規模、個人のスキルによって年収が大きく異なるのが実情です。
また、キャリアを積むことで管理職への昇進や、より専門性の高いポジションへの転職も可能になります。
- 業界別・経験年数別の年収相場
- 年収アップを実現するためのキャリア戦略
- 商品開発で重視されるスキルと評価のポイント
現在の年収に満足していない方や、これから商品開発職を目指す方のキャリア形成に役立つ情報をお届けします。
商品開発職の平均年収は?

商品開発職の年収は、業界や企業規模、個人のスキルや経験によって大きく異なります。
ここでは全体の平均値から見ていき、次に業界別の詳細を解説します。商品開発職の年収を知る際には、以下の三つの視点が重要です。
- 商品開発全体の平均年収
- 飲食業界の商品開発の場合
商品開発全体の平均年収
商品開発職全体の平均年収は約462万円となっています。これは主要求人サイトのデータを元にした数字ですが、実際には勤務地や企業規模によって大きく変動します。
東京や大阪などの大都市圏では、地方と比較して10〜20%ほど高めの傾向があります。また、経験年数によっても大きく変わり、新卒から3年目までは350万円前後、5年以上のキャリアをもつ中堅層では500万円を超えることも珍しくありません。
特に商品開発職は成果が直接売上に反映されやすい職種であるため、実績を上げることで年収アップの可能性が高いのも特徴です。企業によっては業績連動型のボーナスや、ヒット商品開発に対するインセンティブ制度を設けているケースもあります。
飲食業界の商品開発の場合
飲食業界における商品開発職(メニュー開発職)の年収相場は、一般的に400万〜500万円が中心となっています。ただし、企業規模によって差が大きく、大手外食チェーンやメーカーでは基本給が高く設定されていることが多いです。
特筆すべきは、ポジション付きでの転職の場合です。すでに実績をもつ開発者が、新メニュー開発のリーダーやブランド立ち上げの中核として迎えられる場合には、600〜900万円などの高待遇となることもあります。
飲食業界は特に「当たり」のメニューを生み出せる人材への評価が高く、実績に応じた年収アップが期待できる業界といえるでしょう。

業界別|商品開発の年収相場

商品開発職の年収は業界によって大きく異なります。それぞれの業界特性や求められるスキル、市場環境などが影響しています。
ここでは主な業界別の年収相場について詳しく見ていきましょう。
- 日用品・生活雑貨系
- 家電・機械・精密機器系
- アパレル・ファッション業界
- 食品・飲料メーカー
日用品・生活雑貨系
日用品・生活雑貨系の商品開発職の年収相場は、企業規模によって大きく異なります。
化粧品・トイレタリー・衛生用品などの分野では年収450万〜550万円が一般的です。
一方、一般的な日用品・生活雑貨の分野では350万〜450万円とやや低めの傾向があります。
この業界は中小企業が多いことも特徴で、大手メーカーと比較すると全体的に年収水準は抑えられています。
ただし、大手日用品メーカーや有名ブランドの場合は500万〜600万円の水準になることも珍しくありません。
特に化粧品業界では、ヒット商品を生み出した開発者への評価が高く、実績に応じたインセンティブが付くケースもあります。
家電・機械・精密機器系
家電・機械・精密機器系の商品開発職は、他の業界と比較して比較的高水準の年収が期待できます。
一般的な相場は450万〜700万円ですが、高度な専門性が求められる精密機器メーカーでは、1,000万〜1,200万円に達するケースもあります。
この業界の特徴は、技術職との兼務が多い点です。
単なる企画だけでなく、設計や技術的な知識も求められるため、高い専門性に対する評価が年収に反映されやすくなっています。
特に電子機器や医療機器などの分野では、製品の信頼性や安全性が重視されるため、経験と実績をもつベテラン開発者への評価が高い傾向にあります。
アパレル・ファッション業界
アパレル・ファッション業界の商品開発職の年収相場は450万〜550万円が中心です。
この業界では特に実績による差が顕著であり、ヒット商品を生み出した実績のある開発者は急速に年収が上がる傾向があります。
また、デザイナーを兼務するケースも多く、その場合は700万円を超えることもあります。
アパレル業界は特にトレンドの変化が早く、市場の動向を敏感に捉える能力や独自の感性が求められます。
そのため、実力主義の色合いが強いのも特徴で、若くても実績を上げれば早期の年収アップが期待できる業界といえるでしょう。
食品・飲料メーカー
食品・飲料メーカーにおける商品開発職の年収相場は400万〜500万円程度です。
この業界では特に大手企業と中小企業の格差が大きいのが特徴です。
大手食品メーカーや上場企業の管理職クラスになると、600万〜900万円の年収も珍しくありません。
食品業界の商品開発は、味覚や嗜好性、食の安全、栄養価など多岐にわたる要素を考慮する必要があり、幅広い知識と経験が求められます。
特に健康志向の高まりやライフスタイルの変化に合わせた商品開発ができる人材は重宝されており、実績に応じた年収アップが期待できます。


商品開発職のキャリアと年収アップの方法

商品開発職として働き続けるなかで、どのようにキャリアを発展させ、年収をアップさせていくことができるのでしょうか。
ここでは商品開発職のキャリアパスと年収アップの可能性について解説します。
- チーフ開発職・マネージャー職への昇格
- 本部職や経営企画職へのキャリアチェンジ
- フリーランス・独立系開発者になる
チーフ開発職・マネージャー職への昇格
商品開発職のキャリアパスとして最も一般的なのが、チーフ開発者やマネージャー職への昇格です。
この場合、年収は600万〜800万円台になることも珍しくありません。
マネジメントポジションでは、自身の開発能力だけでなく、企画管理能力や部下の育成が評価対象となります。
飲食業界の大手企業では、『メニュー開発部長』といったポジションがこれに該当し、複数のブランドや店舗のメニュー戦略全体を統括する役割を担います。
このような管理職クラスへのキャリアアップは、安定した年収の向上が期待できる王道のルートといえるでしょう。
本部職や経営企画職へのキャリアチェンジ
商品開発で培ったスキルを活かし、より上流の事業企画職へ転換する人も増えています。
商品開発で身につけた市場分析力や顧客理解、数値感覚は、経営企画や事業戦略の立案にも活かせるスキルです。
こうしたキャリアチェンジにより、年収の上限を引き上げることが可能になります。
特に商品開発で大きな成功を収めた人材は、企業全体の戦略立案に関わるポジションへと昇進するケースも少なくありません。
経営層に近いポジションになれば、年収1,000万円を超える可能性も十分にあります。
フリーランス・独立系開発者になる
企業での経験を活かして、独立する道を選ぶ人も増えています。フードコンサルタントやメニュー監修者、企業とのタイアップなど、さまざまな形で活躍する例が見られます。
独立後の収入は案件数や規模によって大きく変動しますが、年収1,000万円を超える実力者も少なくありません。
特に飲食業界では、個人のSNS発信を通じて知名度を上げ、そこから独立開業するという流れも珍しくありません。
自身のブランディングと実績を組み合わせることで、企業勤めでは得られない年収を実現している例もあります。
ただし、安定性と引き換えにリスクも高まる点は考慮すべきでしょう。
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商品開発職の仕事内容とは?

商品開発職の年収を理解するためには、実際の仕事内容を知ることも重要です。
商品開発職の仕事は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の三つの領域があります。
企画・リサーチ、設計・試作・製造連携、マーケティング・営業支援について見ていきましょう。
- 企画・リサーチ
- 設計・試作・製造連携
- マーケティング・営業支援
企画・リサーチ
商品開発の第一歩となるのが企画・リサーチフェーズです。
ここでは市場調査を通じてニーズを探り、ターゲット設計をおこない、他社分析などを通じて自社商品の差別化ポイントを見つけ出します。
この段階での情報収集と分析の質が、その後の商品の成否を大きく左右します。
飲食業界の場合は、季節限定メニューの企画や新ブランド立ち上げにも対応することがあります。
トレンドの変化が早い飲食業界では、常に新しい味や体験を提供することが求められるため、企画力とリサーチ能力が特に重要視されます。
また、食材の原価計算や競合店の調査なども、このフェーズでおこなわれる重要な業務です。
設計・試作・製造連携
企画が固まったら、実際の設計や試作に移ります。この段階では設計部門や製造チームとの調整が主な業務となります。
商品のコンセプトを具現化するために、コストと品質のバランスを図りながら、実現可能な商品設計を進めていきます。
飲食業界では、セントラルキッチンでの試作や量産ラインへの落とし込みなど、飲食特有の工程があります。
特に大量生産を前提としたメニュー開発では、味の安定性や提供時間、食材の保存性など、実店舗での運用を見据えた設計が求められます。
また、アレルギー物質の管理や栄養成分表示など、法規制に関わる知識も必要となります。
マーケティング・営業支援
商品が完成に近づくと、マーケティングや営業支援も重要な仕事となります。
販促計画やPR戦略の初期段階から関与することも多く、ときには商品の『顔』としてプレゼンテーションに立つこともあります。
飲食業界では、店舗スタッフ向けのマニュアルや調理動画の制作も担当することがあります。
新メニューを全店舗で均一に提供するためには、わかりやすい調理指導資料が不可欠です。
また、SNSでの話題化を意識した商品写真の撮影や、プロモーション動画の企画に携わるなど、マーケティング領域への関与も増えています。
商品開発職に求められるスキル

商品開発職の年収を上げるためには、求められるスキルを磨くことが重要です。
ここでは、市場分析・トレンド感知力、設計スキル・論理的思考、社内外との調整力という三つの重要なスキルについて解説します。
- 市場分析・トレンド感知力
- 設計スキル・論理的思考
- 社内外との調整力
市場分析・トレンド感知力
商品開発において最も重要なのは、市場の動向を的確に捉える力です。
単なるリサーチだけでなく、データから意味を読み取り、仮説を立てる精度が収益を左右します。
トレンドを先読みする力や、消費者のニーズを掘り起こす感性は、商品開発者にとって最も価値のあるスキルといえるでしょう。
飲食業界では特にインスタ映えのような視覚的な魅力や、食べログ評価などの口コミの影響力も無視できません。
SNSでの拡散性を意識したメニュー開発ができる人材は重宝されています。
また、健康志向や環境配慮など、社会的な価値観の変化を反映したメニュー開発も求められています。
設計スキル・論理的思考
商品の企画だけでなく、実際に形にするための設計スキルと論理的思考も重要です。
製造工程や原価、法規制に関わる知識と、それらを応用する力が必要となります。
特に原価管理は収益に直結するため、コストパフォーマンスの高い設計ができる人材は高く評価されます。
飲食業界では、食品表示や栄養価設計なども重要なスキルです。
アレルギー表示やカロリー計算などの正確な情報提供は法的にも求められており、これらを適切に管理できる能力は不可欠です。
また、季節や天候による食材の変動を考慮した安定的なレシピ設計も、飲食特有のスキルといえるでしょう。
社内外との調整力
商品開発は一人で完結する仕事ではありません。
各部門を巻き込む推進力が必要であり、プレゼンテーションや調整の場面が多く発生します。
特に製造部門やマーケティング部門、営業部門などさまざまな立場の人と協働する能力は、プロジェクトの成功に直結します。
ときには外部のデザイナーや協力工場とのやり取りも発生するため、コミュニケーション能力や交渉力も求められます。
また、限られた予算と時間のなかで最大の成果を出すためのプロジェクト管理能力も、年収アップにつながる重要なスキルです。
自社の強みを理解し、全体のバランスを取りながら開発を進める調整力は、経験を積むことで磨かれていきます。
まとめ
商品開発職の年収は業界や企業規模、個人のスキルによって大きく異なりますが、経験を積みキャリアを発展させることで着実にアップさせていくことが可能です。
平均的には400万〜500万円の範囲が中心となりますが、マネジメントポジションや専門性の高い分野では800万円を超える可能性も十分にあります。
年収アップを目指すには、市場を読む力や設計スキル、調整力などの専門性を高めることが重要です。また、実績を積み重ねることで、管理職への昇進や経営企画職へのキャリアチェンジ、さらには独立といった選択肢も広がります。
商品開発は企業の成長に直結する重要な職種であるため、成果を出せる人材への評価は高い傾向にあります。
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