イタリア料理は日本人に最も親しまれている外国料理の一つです。
その人気を支えているのが、腕利きのイタリアンのシェフたちです。
パスタやピザ、本格的なイタリアンデザートまで、幅広い料理を手がけるイタリアンシェフの仕事は、やりがいがあり魅力的な職業として注目されています。
しかし、実際の収入はどれくらいなのでしょうか。
修行や技術の習得に時間がかかるイタリアンのシェフは、その努力に見合った収入を得られているのでしょうか。
この記事では、イタリアンのシェフの年収相場や、収入アップのポイント、キャリアアップの方法について詳しく解説していきます。
将来イタリアンのシェフを目指している方や、現在シェフとして働いている方の参考になる情報をお届けします。
イタリアンのシェフとは

イタリアンシェフは、本場イタリアの伝統と技術を受け継ぎながら、日本人の味覚に合わせた創造的なイタリア料理を提供する専門家です。
基本的な調理技術に加えて、食材の知識や料理の組み合わせなど、幅広い専門知識が必要とされます。
単にパスタやピザを作るだけでなく、前菜からメイン料理、デザートまで、イタリア料理全般に精通していることが求められます。
特に高級店では、伝統的なレシピを守りながらも、季節の食材を活かした独創的なメニュー開発も重要な仕事となります。
また、パスティッチェーレと呼ばれるイタリアンデザートの専門家として活躍する道もあり、ティラミスやパンナコッタなどの伝統的なデザートから、現代的なアレンジを加えた創作デザートまで手がけます。
キッチンの中での技術だけでなく、食材の仕入れや原価管理、スタッフの育成なども重要な役割となっています。
イタリアンのシェフの年収相場

イタリアンシェフの平均年収は約430万円となっています。
しかし、この金額は勤務する店舗の規模や立地、自身のキャリアや技術力によって大きく変動します。
個人店で働くシェフの場合は、経験年数によって300万円から500万円程度の幅があります。
開店から間もない店舗では収入が抑えめになる傾向がありますが、店舗の評価が上がり安定してくると、昇給や賞与の増額も期待できます。
一方、チェーン店のシェフは、比較的安定した収入を得られる傾向にあります。
大手チェーン店では350万円から600万円程度で、会社の規模や店舗の売上によって変動します。また、複数店舗を統括するエリアマネージャーへのキャリアアップも可能です。
高級ホテルやレストランでは、さらに高い年収を期待できます。
一流ホテルのイタリアンレストランでは、経験豊富なシェフの場合、700万円以上の年収も珍しくありません。
特に、ミシュランガイドで星を獲得しているような専門店では、技術力と経験に応じて1000万円を超える年収も可能です。
また、デザート専門のパスティッチェーレの場合も、その専門性を活かすことで高い収入を得ることができます。
特に高級店やホテルでは、専門的な技術を持つパスティッチェーレの需要が高く、経験を積むことで400万円から600万円程度の年収を見込むことができます。
| 職場・経験レベル | 年収範囲 | 特徴 |
|---|---|---|
| 個人店(未経験〜3年) | 280-400万円 | スタート時は低めだが昇給幅大 |
| チェーン店(経験者) | 350-600万円 | 安定性重視、福利厚生充実 |
| 高級ホテル | 500-800万円 | VIP対応スキル習得可能 |
| 星付きレストラン | 700-1200万円 | 最高峰の技術とブランド力 |

イタリアンシェフとして高い年収を得るには?

イタリアンシェフとして収入を上げていくためには、今の職場での評価を着実に上げていくことが重要です。
イタリア料理には、パスタやピザ、デザートなど幅広い分野があり、それぞれの技術を習得することで、自身の価値を高めることができます。
一人で複数のポジションをこなせるシェフは、給与交渉でも有利な立場になります。
また、経営視点を持って業務に取り組むことで、より早いペースでの昇給も期待できます。
以下では、具体的な収入アップの方法について詳しく解説していきます。
技術の幅を広げて給与交渉力を高める
パスタだけでなく、ピザやデザートまで幅広い技術を持つシェフは、職場での重要性が増し、それに応じて給与も上がっていきます。一つの分野に特化するだけでなく、複数の技術を身につけることで、給与交渉の際の強みとなります。
特にイタリアンレストランでは、パスタの基本技術に加えて、手打ちパスタや窯焼きピザの技術、イタリアンデザートの知識があると重宝されます。また、前菜からメインディッシュまで、幅広いメニューを担当できることで、キッチン全体の効率化にも貢献できます。
各専門分野の深い知識と技術を持つことで、新人教育も任されるようになり、それに応じた待遇改善も期待できます。技術の幅を広げることは、自身のキャリアアップにもつながり、より高い収入を目指す上で重要な要素となります。また、緊急時の人員補充にも対応できる万能選手として、店舗運営に欠かせない存在となることができます。

原価管理とメニュー開発力で評価を上げる
食材の仕入れから在庫管理、メニュー開発まで、経営的な視点を持つことで、店舗の利益に直接貢献できます。原価率の改善や効率的な仕入れ、無駄のない食材活用は、店舗経営において重要な要素です。
食材の目利きや適切な発注量の管理、季節に応じた仕入れの調整など、細やかな原価管理により店舗の収益性を高めることができます。また、お客様のニーズを把握し、季節感のある新メニューを開発する力も重要です。
利益率の高いメニュー構成や、食材の有効活用を考えたメニュー開発は、店舗の経営に大きく貢献します。さらに、仕入れ先との良好な関係構築により、より良い条件での取引も可能になります。加えて、在庫管理システムの導入提案や改善策の提示など、経営改善に向けた具体的な行動も評価につながります。

サービス力を磨いてトップシェフを目指す
料理の技術だけでなく、接客スキルやワインの知識など、総合的な能力を高めることで、キャリアアップの可能性が広がります。お客様との直接的なコミュニケーションを通じて、ニーズを的確に把握し、満足度の高いサービスを提供することができます。
ワインの知識を深めることで、料理とワインのペアリング提案も可能になり、より付加価値の高いサービスを提供できます。また、お客様からの要望や特別なオーダーにも柔軟に対応できる能力は、高級店でのシェフとして欠かせない要素となります。
さらに、メディア対応やイベント企画なども任されるようになれば、店舗の広報活動にも貢献でき、より高い評価につながります。このような総合的な能力の向上は、トップシェフとしての地位を確立するうえで重要な要素となります。
イタリアンシェフとして働く環境を変える

キャリアアップのために環境を変えることも、収入を上げる有効な選択肢です。
本場イタリアでの修行や、星付きレストランでの経験、大手ホテルでの勤務など、さまざまなステップアップの方法があります。
それぞれの選択には独自のメリットがあり、自分のキャリアプランに合わせて選ぶことが重要です。
イタリアでの修行
本場イタリアでの修行は、イタリアンシェフとしての価値を大きく高める経験となります。現地の一流レストランで学ぶことで、本物のイタリア料理の技術と知識を身につけることができます。
イタリアの各地方には独自の食文化があり、その土地ならではの伝統的な調理法や食材の使い方を学ぶことができます。また、現地のシェフから直接指導を受けることで、レシピだけでは得られない技術やノウハウも習得できます。
修行を終えて日本に戻った後は、その経験を活かして高級店やホテルでより良い待遇を得ることも可能です。また、本場の技術を持つシェフとして、独立開業への道も開けます。イタリアでの修行は、長期的なキャリア形成において大きな強みとなります。

星付きレストランで最高峰の技術を学ぶ
星付きレストランでの経験は、イタリアンシェフとしての技術を最高峰まで高める機会となります。一流店での経験は、その後のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなります。
最高級の食材を使用した料理技術や、完璧な品質管理、効率的なキッチンオペレーションなど、一流店ならではのノウハウを学ぶことができます。また、卓越した技術を持つシェフたちと働くことで、自身の技術も飛躍的に向上します。
星付きレストランでの経験は、履歴書に輝く実績となり、より良い待遇での転職や、独立開業の際の信用力にもつながります。高い技術と厳しい基準を求められる環境で働くことは、プロフェッショナルとしての成長を加速させます。

大手ホテルで安定したキャリアを築く
大手ホテルのイタリアンレストランは、安定した待遇と確かなキャリアパスを提供してくれます。大手ホテルならではの充実した福利厚生と、計画的な昇進制度があります。
一流ホテルでは、国内外のVIPゲストに料理を提供する機会も多く、高い技術と柔軟な対応力が磨かれます。また、大規模な宴会やイベントの料理を担当することで、マネジメント能力も向上します。
ホテル内での異動や昇進により、経験を積みながら着実にキャリアを築くことができます。さらに、ホテルチェーン内での転勤や海外赴任のチャンスもあり、幅広い経験を積むことが可能です。
イタリアン業態のお店が増えている

イタリア料理は日本の食文化と多くの共通点があり、老若男女に愛されています。和食と同様に素材の味を活かす調理法や、出汁を使用する文化が共通しており、日本人の味覚に自然と馴染んでいます。「イタメシ」という言葉が定着するほど、日常的な食事の選択肢として定着しています。
東京都の飲食店総数190,112軒のうち、イタリア料理店は1,554軒を占めており、その割合は約0.82%となっています。この数字は決して大きくはありませんが、近年は特に高級イタリアン店の出店が顕著に増加しています。高級志向の消費者ニーズに応える形で、本格的なイタリア料理を提供する専門店が増えているのです。
参考:都道府県別イタリア料理店店舗数
参考:世界主要都市・レストラン数都市別ランキング
また、既存店舗のリニューアルにおいても、イタリアン業態への転換を選択するケースが増えています。
和食店やフレンチレストランから、イタリアン店へ業態変更する例も少なくありません。
さらに、高級ホテルの新規出店に伴い、イタリアンレストランの併設も増加傾向にあります。
このような市場の拡大は、イタリアンシェフにとって新たなキャリアチェンジの機会となっています。
特に高級店では、経験豊富なシェフの需要が高く、より良い待遇での転職や独立開業のチャンスが広がっています。
イタリアンシェフについてよくある質問
イタリアンシェフになりたい方や転職を考えている方からよく聞かれる質問にお答えしていきます。
気になる初任給や海外修行の効果、ホテル勤務の実情など、リアルな情報をわかりやすく解説していきます。
- イタリアンシェフの初任給はいくら?
- イタリア修行後の年収アップ効果は?
- ホテルのイタリアンシェフの待遇は?
- イタリアンシェフの初任給はいくら?
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未経験からイタリアンシェフになった場合、初任給は月18~22万円くらいが相場といえるでしょう。
年収だと280~350万円程度となっています。
調理師学校を出ていたり、他の料理ジャンルで経験があると月20~25万円からスタートできることが多いです。技術力次第で最初の給料も変わってくるので、基礎技術をしっかり身につけておくのが重要といえます。
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本場イタリアで修行した経験があると、帰国後の年収は50~100万円くらいアップするのが一般的といえます。
修行前に400万円だった人が、帰国後に500~600万円の待遇になるケースをよく見かける状況にあります。
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一流ホテルのイタリアンレストランで働くと、年収は経験に応じて400~800万円くらいとなっています。
シティホテルなら福利厚生がしっかりしていて、ボーナスも年2回、社会保険も完備されている状況にあります。
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まとめ
イタリアンシェフは、着実なスキルアップと戦略的なキャリア選択により、高収入を目指すことができる職業です。
平均年収430万円を超えるためには、技術の向上はもちろん、経営的な視点も重要となります。
パスタやピザの基本技術はもちろん、手打ちパスタの製法やイタリアンデザートの知識まで、多様な専門性を身につけることで、自身の価値を高めることができます。
また、原価管理やメニュー開発力、接客スキルやワインの知識など、料理以外の能力も重要な要素となります。
経営的な視点を持ち、店舗の利益に貢献できる人材として評価を上げることで、着実な収入アップが見込めます。
近年は高級イタリアン店の出店が増加しており、経験豊富なシェフの需要も高まっています。
将来性のある職業として、さらなる発展が期待できる仕事といえるでしょう。
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